趣味にしろプロを目指すにしろ、どうせならタップダンスが上手くなりたい。
そう思うのは当然のことだと思います。
なぜなら上手くなった方が楽しいから!
僕はあまり要領が良い方ではなく、タップダンスが上達するのに時間が掛かりました。
しかし振り返ってみると、こういうふうに練習していれば、もっと早く上達できたなと思うことが沢山あります。
そこでこの記事では、八年間タップダンスを続けてきた僕が、効率良くタップダンスが上達する方法を解説します!
【体験談】タップダンスが効率的良く上達する方法

タップダンスが効率良く上達する方法①基本ステップの徹底
ありきたりかもしれませんが、タップダンスに関して言えば、とにかく基本が一番大事です!
数十年のキャリアがあるタップダンスマスターも、レッスンでは生徒達にとにかく基本のステップを踏ませまくったくらい、タップダンスは基本が大事なんです。
それは何故か?
ずばり、タップダンスの上級ステップは、全て基本ステップの組み合わせだからです!
つまり基本のステップさえ固めてしまえば、あとはそれを組み合わせてどんどん難しいステップや振付に挑戦していけるということです。
反対に基本が抜けていると、いくら運動神経が良い人でも、綺麗に足音を鳴らすことはできません。
センスだけでこなそうとすると
「できそうなのに、なかなかできない」
という状態がずっと続き、フラストレーションが溜まっていくだけです。
身体能力に自信があり、やる気満々で入会した生徒さんが、そういう状態に陥ってタップダンスをやめるケースを、この八年間で山ほど見てきました。
彼らは自信とやる気がある分、基本をすっ飛ばして上級ステップや難易度の高い振付に挑戦していました。
ブレイクダンスなどに比べると、タップダンスには超人的な動きをするようなステップは少ないので、何となくすぐにできてしまいそうな気がするんですよね。
その気持ちは僕にも分かります。
しかし、その油断が命取りなんです。
タップダンスの基本であるボールとヒールの踏み分けや、脱力して足を振る動きは、普段滅多にすることのない動作なんです。
だからいくら運動神経が良い人でも、ある程度練習しなければ、思うようにタップダンスのステップを踏むことは難しいです。
だって、その動きの回路が脳に通っていないんですから。
また基本を身に付けず、間違った足の動かし方を癖にしてしまうと、その癖を抜くのにかなりの時間が必要になります。
そのせいで、タップダンスの上達からかなり遠ざかってしまいます。
基本の練習は、地味で退屈に思えるかもしれません。
しかし基本を身に付けることが、最も効率良くタップダンスを上達させる方法なんです!
このことを絶対に忘れないで下さい!
タップダンスが効率良く上達する方法②カウントの徹底

これも基本と言えば基本なのですが、初心者がつい手を抜いてしまうことが多い「カウントを取る」練習。
これ、実はメチャクチャ大事なんです!
8ビートや16ビート等の曲はリズムが取りやすいので、適当にステップを踏んでいてもカウントを見失うことは少ないかもしれません。
しかしタップダンスはジャズ系の曲に合わせて踊ることが多く、またそうでなくとも転調の入る曲を使った作品が多いです。
ジャスはメロディだけを追っていたら、絶対にカウントを見失います。
日本人は特に、誕生なJ-POPに耳が慣れているので、無意識の内に分かりやすいメロディだけを追って、気が付いたら迷子になっていることがよくあります。
ですから、練習の時からしっかりカウントを取ることを意識しておく必要があります。
そのための最も効果的な練習方法は、「カウントを口に出しながら踊る」ことです。
とてもシンプルですが、やってみるとなかなか難しい。
1,2,3,4,と数える間に、自分は全く違ったリズムを刻んだりするわけですから、気が付いたら曲ではなくて、自分の足音にカウントが合っていたという状態に陥る人は非常に多いです。
またタップダンスでは、1ではなく4カウント目を頭にして踊ることがあります。
他にも5拍子の曲で踊ったりもするので、とにかくカウントが取れなければ、いくらステップが踏めても音楽に合わせることができません。
それではせっかく練習して上手くなっても、作品としては成立しないわけです。
最初にカウントを数える練習を怠り、後々それがネックになってタップダンスの上達に苦しむ人を沢山見てきました。
カウントを数えたりする地味な練習を面倒に思う気持ちは分からなくもないですが、そこで手を抜くと、後で余計に面倒なことになるのです。
それでは非効率的な練習方法と言わざるを得ません。
しかし逆を言えば、タップダンスを習い始めたばかりでまだステップをそんなに知らない時期は、色んな音楽を聴いてカウントを取る自主練習にフォーカスすればよいということです。
最初はすぐにステップを覚えてしまう要領の良い人が目立ちますが、もう少しロングスパンで見れば、しっかりカウントを取って音楽に合わせて踊れる人の方がスムーズにタップダンスが上達しますし、踊ることを楽しむことができます。
ですから最初に手を抜かず、「カウントを取る」ことをしっかり意識して練習すれば、効率良くタップダンスを上達させることができるんです!
タップダンスが効率良く上達する方法③リズムキープを徹底

何でもよいので、一つのステップを踏み続け、メトロノームの音に合わせてリズムキープする練習をして下さい。
まずは一分間、同じリズムで足音を鳴らし続けることができたら、そのステップは合格です。
タップダンスではインプロビゼーション(即興)で踊ることが多く、その時に最も頼りになるのが、「必ずリズムキープできるステップ」です。
ちょっと難しいステップに挑戦してリズムを乱してしまっても、リズムキープできるステップに戻り体勢を立て直すことで、セッションを続けていくことができるからです。
一番良くないのは、全てのステップが適当で、足音のリズムがバラバラになってしまうことです。
いくら難しいステップを踏んでいても、肝心の足音が乱れていては、聞いている方の印象はかなり悪いんです。
それよりも、どんなに簡単なステップでもしっかりリズムを刻めている方が、「ああ、そういうリズムを鳴らしたいんだね」と聞いている方もスムーズに理解でき、それに答える形でセッションを楽しく進行させていけるわけです。
タップダンスは音楽ですから、足音が美しくなければ形になりません。
やる気のある人ほど先走って色んなステップを覚えようとします。
それは悪いことではありませんが、「演奏している」と思えるくらいのステップを一つ一つ増やしていくことが、確実なステップアップへと繋がります。
ですから一つのステップでリズムキープを徹底する練習を重ねることで、効率良くタップダンスを上達させることができるんです!
タップダンスが効率良く上達する方法④一つの振付を踊り込む

基本的なステップを習い、カウントを取る癖が付いてきたら、思い切って振付を踊ることにチャレンジしてみましょう。
実際に振付を踊ってみることで、基本的なステップがどのように組み合わされ作品になるかを体感することができます。
その感覚を知っているのといないのでは、基礎ステップの練習の意識が全く変わってきます。
もちろん振付を踊る時も、しっかりとカウントを取りながら練習していきます。
できることなら、常にカウントを口に出して踊るのが望ましいです。
難しい振付でなく、まずは基礎的なステップを詰め込んだものがいいでしょう。
最初に練習するのにお勧めの振付は、シムシャムです。
シムシャムはタップダンスの伝統的な振付であり、タップダンスの世界で最も有名な振付です。
基本的なステップのみで構成されている振付でありながら、「タップダンスの讃美歌」と呼ばれるほど美しく心地良いリズムを持った振付です。
またシムシャムを音楽に合わせて踊る場合、曲の4カウント目を頭にして踊ることが一般的になっています。
カウントの1,2,3,4,の4の部分が振付の小節の頭になり、常に曲の4カウント目に強拍がくるように踊ります。
この「4カウント入り」がなかなか難しい(笑)
気が付いたら「あ、俺普通に1で入ってる」ってなります(笑)
しかしだからこそ、カウントをしっかり意識して踊る練習になるんです!
ステップは難しいものは入っていませんし、床を引っ掻いて鳴らすスクラッチの部分は、最初は鳴らなくてもかまいません。
とにかく基本のステップを、カウントに合わせてしっかり踏む練習をすること。
そして一つの作品を踊り切ることで、基本ステップの組み合わせ方や、振付の大まかな構成などを感じ取ることが大切なんです。
この感覚が身に付くと、どんどんタップダンスが上手くなっていきます。
インプロでも振付でも、カウントを見失って迷子になることなく、安定してリズムを刻めるようになります。
その軸がしっかりと定まれば、後はステップの種類を増やしていくことで、表現の幅を好きに広げていくことができます。
そうなれば、もうタップダンスが楽しくて仕方なくなります!
だから、一つの振付を踊り込むことで、タップダンスを効率良く上達させることができるんです!
タップダンスを効率良く上達させる方法 まとめ
②カウントを徹底する
③リズムキープを徹底する
④一つの振付を踊り込